「飽食の時代」とも言われている現代では、お店などで容易に食べ物が手に入りついつい食べ過ぎてしまうことが多くなってきています。
近年では食べ過ぎによる肥満者は世界中で増加傾向にあります。
そんな狂ってしまった食欲を正して、食べ過ぎをしなくなる方法があるのでしょうか?
今回はその狂ってしまった食欲を正し、肥満を防ぐ食事法について解説します。
この記事を読むと食欲のメカニズムや肥満を防ぐ食事法がわかるよ!
食欲をコントロールするもの
「人」はタンパク質に対する強い食欲を持ちます。
つまりタンパク質欲を満たすために、何をどれだけ食べるのかを決定しているのです。
人間が生存し健康でいるためには、主要栄養素である「タンパク質」「炭水化物」「脂肪」、微量栄養素である「ナトリウム」「カルシウム」の5つの食欲があれば良いのです。
<主要栄養素>
・タンパク質
・炭水化物
・脂肪
<微量栄養素>
・ナトリウム
・カルシウム
そしてこの中で優先されるのが「タンパク質」に対する食欲です。
タンパク質が不足していて、それ以外の栄養素が豊富な食環境では、タンパク質を摂取さるために過剰な炭水化物と脂肪を摂取します。
これが結果として体重の増加につながるのです。
一方で、高タンパク質を摂取できる食環境では炭水化物と脂肪の摂取量が減少します。
これが結果として体重減少につながるのです。
いずれにしても食環境で優先されるのはタンパク質であり、タンパク質の必要量を摂取するまで食べ続ける傾向があるのです。
超加工食品の弊害
人の食生活が乱れる原因として、「超加工食品」の存在があります。
超加工食品とは大規模な機械により食品を分解し、化学添加物により品質保持期間を延ばしたり食感や風味を良くしたものです。
一般的な超加工食品には、市販で大量生産されている「パン」「ケーキ」「ドーナツ」「ポテトチップス」などがあります。
これらに含まれている脂肪の中で最も危険なのが「トランス脂肪酸」です。
これはピザやドーナツにはパリパリサクサク食感を与え、品質保持期間を伸ばす効果があります。
このトランス脂肪酸を多く摂り続けると、健康リスクが高まることがあり、アメリカでは食品添加物としての使用が禁止されています。
日本では現在も使用されており、2021年4月現在では食品ラベルへの表示義務もありません。
さらに超加工食品は一般的にタンパク質や食物繊維が少なく、脂肪と炭水化物が多く「止まらなくなるおいしさ」もあり過食と不健康を招く要因になります。
一方、加工食品と呼ばれるものには危険性がなく、次のようなもののことを言います。
・乾燥、低温殺菌(長期保存や管理調理を目的にしているもの)
・砂糖、塩を使用(下ごしらえ、風味づけのために加工されたもの)
・缶詰、瓶詰め(品質保持期間を伸ばす目的)
これらのことから、糖質や脂質にまみれた超加工食品が蔓延する現代では食事のタンパク質が不足しがちになります。
そのため必要量のタンパク質を摂取するために、必要以上に食べ過ぎてしまい摂取カロリーが多くなって肥満などにつながるのです。
ではどのような食生活を送れば良いのか?次の章で解説します。
健康のための食生活
私たちが健康な食生活を送るためには、まず超加工食品の摂取を避ける必要があります。
自分の食環境を管理し、健康的で楽しい食生活を送るため以下の内容を解説します。
・1日に必要なタンパク質量を知る
・高タンパク、高食物繊維食品を食べる
・食べない時間を作る
1日に必要なタンパク質量を知る
健康的な食生活を送るためには、まずは自分が1日に必要なタンパク質量を知っておく必要があります。
必要なタンパク質量は以下の式で求めます。
(1日に必要な摂取カロリー×タンパク質比率係数)÷4
例えば、30歳(身長170cm、体重60kg)の男性であれば1日に必要なタンパク質量は
1400×0.18÷4≒63gとなります。
30歳(身長155cm、体重50kg)の女性であれば
1280×0.18÷4≒58gとなります。
タンパク質比率係数は、18~30歳で0.18、30代以上で0.17を使用します。
高タンパク、高食物繊維食品を食べる
タンパク質欲を満たすためには、高タンパク質の食品を食べることが大切です。
具体的には、鶏肉・魚・卵・ナッツ・豆などです。
ナッツや豆のような植物性タンパク質よりも、肉や魚などの動物性タンパク質の方がアミノ酸が多く含まれています。
アミノ酸は免疫力を高めてくれる効果があります。
また十分な食物繊維が含まれていると、カロリーの過剰摂取を抑えることができます。
食物繊維は胃で膨張して消化速度を遅らせるため、空腹を抑えるのです。
食べない時間を作る
世の中のダイエット法にはカロリー制限を謳ったものが多いですが、全体的な摂取カロリーを減らさずに「食べる時間を制限する」ことで健康効果があることがわかってきています。
こちらについて詳細に知りたい方は以下の記事をご覧ください。
食べる時間を制限するには間食をしないことが重要であり、例えば夜7時に夕食を食べたら翌日の11時までは食べないようにすると16時間の空腹時間を確保でき、断食の効果が期待できます。
まとめ
過剰に食べてしまう食生活を改善する食事法について解説しました。
①人はタンパク質に対する強い食欲を持ち、それを満たすために過剰に脂質や炭水化物を摂取してしまう。
②超加工食品は化学添加物が含まれた食品でタンパク質が少ないため、過食と不健康の原因となっている。
③健康な食生活のためには、「必要なタンパク質量を知る」「高タンパク、高食物繊維食品を食べる」「食べない時間を作る」が重要。
今回紹介したことを意識して食生活の改善に繋がれば嬉しいです。
今回の記事は下記の書籍を参考にしています。
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